デジャブ 2022 6 4
日本のバブル経済は1980年代後半です。
当時は株式バブルと不動産バブルでした。
不動産バブルは激しく、
東京の23区の地価でアメリカ全土が買えると言われました。
政治的には、株式バブルは気になりませんが、
不動産バブルは、政治的に無視できません。
国民から不動産価格の高騰で、
「マイホームが高くて買えない。
アパートの家賃が値上げされた」という不満が出るからです。
そこで日本はバブル退治として、
中央銀行は連続して利上げを実施して、
政府は不動産融資の総量規制を銀行に指示しました。
このような政策が間違いだったことは、
その後の日本を見ればわかるでしょう。
バブル崩壊に続いて、
「失われた20年」というデフレが続きました。
不動産価格に至っては、
東京の一部地域では、価値が10分の1になるまで
下落が止まりませんでした。
連続利上げと総量規制は、
不動産ビジネスに大きな打撃となったのです。
これは、やがて銀行ビジネスにも影響が出ました。
日本の融資は不動産担保融資が主流でした。
不動産価格の長期的な下落によって、
優良債権が次々と不良債権になっていきました。
政策として何が正しかったのか。
当時、東京の不動産価格は世界一高いと言われました。
にもかかわらず住宅やオフィスは、
高さが低い建物ばかりだったのです。
建物に対する規制を緩和して、
高層ビルディングにすべきでした。
つまり金融規制ではなく、
建物に対する規制を緩和して、
不動産供給を増やすべきでした。
需要に対して供給が少ないために
価格高騰が起こっていましたので、
供給を増やすべきでしたが、
日本は利上げという誤った政策によって、
バブル退治どころか日本経済を破壊してしまったのです。